全般性不安障害とは？
全般性不安障害（Generalized Anxiety Disorder：GAD）は、特に理由がなくても「常に不安」「心配が止まらない」といった状態が6か月以上続く病気です。
日常生活の中で起こる些細な出来事にも強い不安や緊張を感じ、仕事・家庭・人間関係などさまざまな場面で支障をきたすことがあります。
原因には、性格傾向やストレス、脳内の神経伝達物質（セロトニンなど）の働きの乱れが関係していると考えられています。
全般性不安障害に見られる症状
精神的な症状
- 漠然とした不安が続く
- 過剰な心配や恐れ
- 集中力の低下
身体的な症状
- 頭痛や肩こり
- 筋肉の緊張
- 疲労感
- 不眠
- 胃腸の不調（腹痛・吐き気など）
全般性不安障害に対する治療法
治療の目的は、不安を軽減し、安心して日常生活を送れるようにすることです。
- 抗不安薬やSSRI（選択的セロトニン再取り込み阻害薬）などによる薬物療法
- 認知行動療法（不安や心配の考え方を整理・修正する）
- 不安をコントロールするトレーニング（リラクゼーション、呼吸法など）
- 生活リズムの改善とストレスケア
POINT
全般性不安障害は、「気にしすぎ」「心配性」ではなく、治療で改善が期待できる病気です。
長く続く不安や緊張を一人で抱えず、早めに相談することが回復への第一歩です。
体調やこころの変化は、誰にでも起こり得ることです。
「最近なんとなく調子が悪い」「以前より気分が落ち込みやすい」と感じた際は、一人で抱え込まず、まずは自分の状態を整理してみることが大切です。
少しの変化でも早めに気づき、必要なサポートを受けることで、安心感を得やすくなります。
どんな小さな不安でも、受け止めてもらえる環境や相談先があることを知っておくことが、回復への第一歩になります。