一般財団法人 療道協会 西山病院

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強迫性障害とは?

強迫性障害(Obsessive-Compulsive Disorder:OCD)は、不合理だと分かっていても、繰り返し浮かぶ思考や衝動にとらわれてしまう病気です。
汚染や加害への恐怖、戸締まりや確認の衝動などが頭から離れず、生活や仕事、学業に支障をきたすことがあります。

原因には、脳の回路の働きの異常や性格傾向が関係していると考えられています。
主なタイプには、強迫観念型、強迫行為型、両方の症状が現れる混合型があります。

強迫性障害に見られる症状

精神的な症状

  • 汚染やばい菌への強い恐怖
  • 誰かを傷つけてしまうのではないかという不安
  • 戸締まりや火の元などを何度も確認してしまう衝動

身体的な症状

  • 手洗いの繰り返しによる皮膚の荒れ
  • 確認行動の繰り返しによる疲労
  • 睡眠不足や集中力の低下

うつ病に対する治療法

治療の目的は、「強迫観念や行動の軽減」と「日常生活の安定」です。

  • SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)による薬物療法
  • 認知行動療法(曝露反応妨害法:不安に耐えながら行動を抑える訓練)
  • 日常生活での支援や心理的サポート

POINT

強迫性障害は「意志が弱い」「性格の問題」ではなく、治療によって改善できる病気です。
適切な治療と支援により、症状をコントロールしながら安心して日常生活を送ることが可能です。

体調やこころの変化は、誰にでも起こり得ることです。
「最近なんとなく調子が悪い」「以前より気分が落ち込みやすい」と感じた際は、一人で抱え込まず、まずは自分の状態を整理してみることが大切です。
少しの変化でも早めに気づき、必要なサポートを受けることで、安心感を得やすくなります。
どんな小さな不安でも、受け止めてもらえる環境や相談先があることを知っておくことが、回復への第一歩になります。